EVERGREEN CULTURE

Mi casa, su casa!

ウルトラチーズって何だい?/【歌詞和訳】The Ultracheese - Arctic Monkeys

 

 

こんにちは!

今回は以前書いたOne Point Perspectiveに続きまして、アルバム「Tranquilty Base Hotel & Casino」から、The Ultracheeseを訳していきます。

evergreenculture.hateblo.jp

 

 

Written by : Alex Turner

 

Still got pictures of friends on the wall

まだ友達の写真を壁に貼ってある

I suppose we aren't really friends anymore

もっとも、俺たちはもう本当の友人じゃないと思ってるけど

Maybe I shouldn't ever have called that thing friendly at all

決し言うべきじゃなかったんだ、イツとはちっとも親しくないだなん

Get freaked out from a knock at the door

扉を叩く音に驚かされたよ

When I haven't been expecting one

全く予想してない時だった

Didn't that used to be part of the fun, once upon a time?

そういえば昔の楽しみの1つと言えばアレだったよね

We'll be there at the back of the bar

またあの場所に行こうよ、バーの奥の席に

In a booth like we usually were 

いつものように一緒に居たボックス席に

Every time there was a rocket launch or some big event

ロケット発射とか、大きなイベントがあった時はその都度行ったろ

 

What a death I died writing that song

あの曲を書いて死ぬなんて、我ながら何という最期だ

Start to finish with you looking on

終始を君が見ていた

It stays between us, Steinway and his sons

ここだけの話だけど、スタインウェイのピアノ

'Cause it's the ultracheese

それこそが「ウルトラチーズ」だったんだ

Perhaps it's time that you went for a walk

もしかして君は放浪の旅に出る時が来たんじゃないか

And dress like a fictional character

架空のキャラクターみたいな服を着てさ

From a place they called America in the golden age

人々がアメリカの黄金時代と呼んだ所から

Trust the politics to come along

政治を信じてついて行くようになるまでの間

When you were just trying to orbit the sun

君が太陽の周りを回ろうとしていた時も

When you were just about to be kind to someone because you had the chance

誰かに優しくしようとしていた時も、その機会はあったんだ

 

I've still got pictures of friends on the wall

まだ友達の写真は壁に貼ってある

I might look as if I'm deep in thought

俺が何かを考え込んでるように見えるかもしれないけど

But the truth is I'm probably not if I ever was

実際はそんなことない、一度だって

 

Oh, the dawn won't stop weighing a tonne

夜明けが重々しさを止めてくれることはない

I've done some things that I shouldn't have done

俺はやるべきではないことを幾つもやってしまったんだ

But I haven't stopped loving you once

それでも俺はお前を愛することを一度もやめなかったよ

 

at the back of = の後ろ、奥に

stays between us = ここだけの話

weigh a ton = すごく重い

 

個人的にこのアルバムで一番好きな曲です。

この曲を聴いて、頭に浮かんだのはヨハン・シュトラウス二世の美しく青きドナウ


The Blue Danube - Johann Strauss - Sountrack from 2001 A Space Odyssey

 

メロディーラインや曲調、似てません?

この曲はアレックス・ターナーがTranquilty Base Hotel & Casinoを製作する際に影響を受けた映画、2001年宇宙の旅でサントラとして使われていました。

アルバムコンセプトが宇宙である点を考えると、The Ultracheeseはドナウを下書きに書かれた可能性が高いと考えられます。

ドナウに影響を受けたかどうかまでアレックスは明言してませんが、仮に影響を受けていた場合、キューブリック作品へかなりのリスペクトがある事が改めて分かりますね。

 

あと今回の訳についてですが、「2001年宇宙の旅」の原題は「2001: A Space Odyssey」です。

Odysseyとは、長期旅行放浪という意味ですが、この記事では歌詞の 「It's time that you went for a walk(散歩に行く時が来た)」という部分を、映画のタイトルと掛けたのと、歌詞の続きで太陽周りを周遊する話が出てくるのを理由に「放浪の旅に出る時が来た」と訳してみました。

 

そして、曲名のウルトラチーズとは何か?Songfactsで調べてみました。

(前略)

Like most of the other Tranquility tracks, it was written by Alex Turner on a Steinway Vertegrand piano.

(中略)

Turner worries that the song may be too "cheesy" to be made public.

 「Songfacts」より引用

https://www.songfacts.com/facts/arctic-monkeys/the-ultracheese

「他のTranquilty収録曲も、アレックスはスタインウェイ・ヴァーティグランド(ピアノ)で作った。彼は曲がCheesy(安っぽく)になりすぎて、世に出すのを心配していた。」という内容になります。実際Cheeseには「陳腐な、臭い、安っぽい」などのネガティブな意味があります。

 

ということは、The Ultracheeseは「メチャクチャ安っぽい」という意味の曲になり、

 

What a death I died writing that song

あの曲を書いて死ぬなんて、我ながら何という最期だ)

 

の"That song"はUltracheese自体を指していて、

 

It stays between us, Steinway and his sons 'Cause it's the ultracheese

(ここだけの話、スタインウェイのピアノそれこそが「ウルトラチーズ」だったんだ)

 

には、今までのスタイルと違った、ピアノを中心としたアルバムをリリースする事への不安が表されていると考えられます。

The UltracheeseはSF感漂うアレックスのストレートな心情がしっかり乗れられた曲なんですね。

人々が仮にUltracheeseと言っても、僕はこの曲をUltracoolだと思ってますんで。

では!

Tranquility Base Hotel & Casin

Tranquility Base Hotel & Casin